1. HOME
  2. ブログ
  3. AutoCADと互換性のある他社製CADソフト5選を紹介

AutoCADと互換性のある他社製CADソフト5選を紹介

Autodeskが誇る主力製品「AutoCAD」は、自動車メーカーの部品設計から建設業界の構造物躯体設計まで、幅広い分野で活躍している設計業界でトップシェアの2次元汎用CADソフトウエアです。

「AutoCAD」は設計業務でCADソフトを用いる際に、頻繫に目にする図面データのフォーマット「DWG」「DXF」などを事実上、業界標準にしてしまう強い影響力を与えた製品とも言えます。

今回はそんな「AutoCAD」と高い互換性を実現できるCADソフトを、5選ピックアップして紹介していこうと思います。

この記事では以下の3つのことがわかります。
①AutoCADのシェアについて
②AutoCADが抱えていた問題
③AutoCADと互換性の高いCADソフト

Autodeskが持つ圧倒的なシェアと影響力

『BCN AWARD』といえば、日本全国の家電量販店などから1年間のPOSデータを集計し、製品のジャンル部門別にその販売数量でランキング化する権威ある賞です。*1

その『BCN AWARD』で2000年~2016年までの間、CADソフト部門で不動の1位を獲得し続けてきたAutodeskでしたが、2017年にA&Aの製品に抜かれました。
製品のライセンス方式をサブスクリプション方式に完全移行した影響が出たものと思われます。

しかし2017年以降、3年連続し1~3位を獲得しているA&A、LILAC SYSTEM、Photronといった国内CADベンダー3社は今も、「DWG」「DXF」等の互換性をセールスポイントに謳っています。
これはもちろんAutodeskが標準にしているフォーマットであり、いまだに根強い人気と影響力を持ち続けている証拠であると言えるでしょう。

AutoCADが業界に与えていた問題とは?

Autodeskが従来提供していた永久ライセンス方式では、ソフトウエア導入時に多額の導入コストが発生していました。

その導入コストが個人事業主や町工場・工務店の大きな負担になり、企業間で図面データのフォーマットが正しく読み込めないほか、図面データの解釈に相違が生じる原因が世界中で課題になっていたようです。*2

しかし、Autodeskが自社製品をサブスクリプション方式に完全移行した事が相対的なユーザー数の増加を招き、結果的にソフトウエアのバージョン違いによるトラブルといった問題も減る事になりました。

AutoCADと高い互換性を持つ製品の需要

メーカーでは設計の段階で綿密な干渉計算など技術的なリスクの洗い出しをするために、日々技術者の試行錯誤やシミュレーションが行われます。そのために定期的な仕様変更の影響を懸念しておき、設計会社と製造会社で正確な図面データの共有が必要不可欠です。

仮に図面データを読み込むソフトウエア側の原因で図面データの解釈に相違が生じれば、双方のスケジュールや工程に大きな遅れが発生する可能性もあります。

こういったトラブルが実際に起きやすく、業務効率の低下や工期の遅れを招きます。
本来であれば、企業同士で同じソフトウエアを採用するのが最も効率的ですが、業務の性質上互換性の高いCADソフトを使用せざるを得ないのが実情です。

AutoCADと互換性の高いCADソフト5選

ARES

「ARES」はドイツのCADベンダー、Graeberからリリースされている2次元汎用CADソフトウエアです。
充実したプラグインとクラウドサービスの自動同期機能はユーザーにとって非常に使い勝手の良い仕様になっています。*3

中でも「ARES」のTrinity(トリニティ)ライセンスでは、下記の3種類のソフトウエアで、それぞれ図面データの作図・編集・共有が可能です。

デスクトップ版「ARES」
モバイル版「ARES Touch」
クラウド版「ARES Kudo」

デスクトップ版ではJToolsプラグインを導入すると、国産フリーウエア「jw cad」で扱われる「JWW」データフォーマットとの互換性を実現する事もできます。
このプラグインは「jw cad」の操作性に近いコントロールタイプを設定できます。

「DWG」「DXF」「DWT」を標準で読込・保存でき、高い拡張性と導入コストの安さが魅力的な「ARES」は注目度の高いCADソフトです。

Vectorworks

2017年からAutodeskに代わり『BCN AWARD』CADソフト部門で、1位を維持し続けているA&Aの販売しているCADソフトが「Vectorworks」です。
この「Vectorworks」はアメリカのNemetschek Vectorworks(ネメチェック・ベクターワークス)が開発を手掛けています。

「Vectorworks」では既存の3DモデリングやBIMモデルから図形の情報を効率良く他の図面にフィードバックできるように、オブジェクトの2D表示機能など多くの工夫が取り入れられています。*4

クリエイター・アーティスト向けのソフトウエアで幅広く知られているAdobeの製品と連携し易いのも特徴です。
例えば、Photoshopのデータフォーマット「PSD」⇒「BMP」、「AI」⇒「ESP」と変換する事で「Vectorworks」でも取り込む事ができます。

「Vectorworks Remote」機能でスマートデバイスと連携すればプレゼンテーション用途にも使用できます。
また、クラウドサービスの「Vectorworks Nomad」では、図面データ・デザインデータを共有する事も可能です。

「Vectorworks」はサブスクリプション方式と永久ライセンス版と存在しています。どのプランも「AutoCAD」と同価格帯になるのでどちらを選ぶのかは企業側のニーズ次第ではないしょうか。

DraftSight

「DraftSight」はフランスのGroupe Dassault(グループ・ダッソー)に属しているDassault Systèmes(ダッソー・システムズ)が提供しています。
特徴的なのは低価格の2次元汎用CADソフトウエアであり、2019年まで無料で提供されていたのが有名なCADソフトです。

初版が公開された2011年2月当初は、メールアドレスによる定期的なアクティベーションが必要でした。
ですが、基本無料で「DWG」「DXF」フォーマットの図面データを作図・編集できる口コミが広がり、4カ月後の2011年6月には累計100万ダウンロードを達成しました。

「AutoCAD」との高い互換性を持った製品として、ツールパネルなどのユーザーインターフェースや、「AutoCAD」のコマンド操作がそのまま使用できます。低価格でありながら「AutoCAD LT」と同等の使用感覚なので、非常に高い実用性を兼ね備えています。

2019年からは有償版のみの提供になりましたが、上位プラン「DRAFTSIGHT PROFESSIONAL」の年間利用料金は、「AutoCAD」と比較しても半分以下という驚異的なコストパフォーマンスです。*5

ARCDRAW

「ARCDRAW」は株式会社ダイテックが販売する国産CADソフトです。

直感的な操作性と、「JPG」「PNG」フォーマットを持つイメージファイルを図面データのポリライン図形などに変換するラスタベクタ変換機能を備えます。
また、直近の作図・編集作業をした図面データをすぐに開けるスタートアップ画面など、使い勝手の良い機能が豊富です。*6

検索キーワードを入力したりやパソコンの接続されているマイクを使用した音声認識でコマンドを検索できるなど一風変わった機能もあります。

国産CADソフトだけあり、「AutoCAD」以外に「jw cad」と高い互換性を持っています。
「ARCDRAW」は2018年版が最新バージョンですが、高い完成度と不具合の少なさが魅力的です。

CorelCAD

「CorelCAD」はカナダに本社を置くソフトウエア会社、Corel Corporation(コーレル・コーポレーション)が開発するCADソフトです。
Corel Corporationはデザイナー向けの「CorelDARW」といったベクトル画像編集ソフトウエアなどをリーズナブルな価格で提供する企業です。

「CorelCAD」では標準ファイル形式に「DWG」を採用し、「STL」「CDR」といったフォーマットにも対応しています。
操作性は「AutoCAD LT」「DraftSight」に近く、低価格な永久ライセンス版でながらも3Dオブジェクトの作図・編集も可能としています。*7

モバイル版の「CorelCAD モバイル」もリリースされているので「AutoCAD」と同様にタブレット端末やスマートフォンのスマートデバイスを活用する事ができます。*8

まとめ

今回は「AutoCAD」と高い互換性を持つCADソフトを5選紹介してきました。

中には国産のCADソフトもありますが、基本的にはどのようなCADソフトも「DWG」フォーマットのファイルを取扱う事ができます。
しかし、CADソフト側の再現性が低ければいくら高い互換性を謳っていてもソフトウエアのシェアは伸びないものです。

また、各CADソフトごとに要求しているパソコン本体のスペックもあるので、ユーザーや導入する企業側の環境に左右されると思います。

製品の価格と使い勝手の良さは必ずしも直結する理由にはならないので、こればかりはユーザー側のニーズに合ったソフトウエアを吟味する必要がありそうです。

◆参考URL

※1 BCN AWARDについて|BCN AWAWRD・BCN ITジュニア賞
https://www.bcnaward.jp/award/about/

※2 This is how much more you’ll pay for Autodesk software – WorldCAD Access
https://www.worldcadaccess.com/blog/2015/01/this-is-how-much-more-youll-be-paying-for-autodesk-software.html

※3 購入方法-ARES JP
https://www.graebert.jp/purchase

※4 Vectorworks 2019|機能紹介
https://www.aanda.co.jp/Vectorworks2019/features.html

※5 DraftSight® CADソフトウェア|優れた2Dドラフティングおよび3D設計 – Dassault Systèmes
https://www.3ds.com/ja/products-services/draftsight-cad-software/

※6 ARCDRAW 製品情報:ダイテック
https://www.daitec.jp/catalog/arcdraw2018/draw_02.html

※7 3D 作図、設計、印刷が可能なCADソフトウェア – CorelCAD 2019
https://www.coreldraw.com/jp/product/corel-cad/?hp=mod

※8 3D 作図、設計、印刷が可能なCADソフトウェア – CorelCAD 2019
https://www.coreldraw.com/jp/product/corel-cad/?hp=mod#cad-mobile

▽CADについてはこちらもチェック

互換性って何?AutoCAD 2020の互換性について徹底解説!

AutoCADのライセンスと購入する時のポイントを解説!

BIMワークフローをよりシンプルに。BricsCADの実力


建設・土木業界向け
5分でわかるCAD・BIM・CIMの
ホワイトペーパー配布中!

CAD・BIM・CIMの
1データ活用方法
2主要ソフトウェア
3カスタマイズ
4プログラミング
についてまとめたホワイトペーパーを配布中



CONTACT

株式会社キャパでは、CADの開発・改善について
ご相談を承っています。

営業時間:月~金 9:30~18:00 
土日・祝 定休日



▼キャパの公式Twitter・FacebookではITに関する情報を毎日更新しています!

・Twitter



・Facebook

キャパFacebookページへ

    関連記事

    カテゴリ一覧

    PAGE TOP