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Appleがスマートアイマスク「Sleep Mask」の特許を出願!これちょっと欲しいかも?

Appleがまた、変なデバイスを開発中という情報が飛び込んできました。
今度のデバイスはなんとアイマスク!そう、寝るときに目につけるあれです。一般的には光を遮ることで、気持ちよく眠るために使うものです。
このアイマスクに大量のセンサーやバッテリー、電子機器などを搭載し、スマートデバイスとして「再定義」しようとしているようです。
今回はAppleの「Sleep mask」について、ご紹介します。

この記事でわかること
・Apple「Sleep mask」の概要について
・予想される機能について
・スマートマスク分野で先行する製品について

米国特許商標庁が公開したAppleの「Sleep mask」の概要

今回の情報は、米国特許商標庁が2022年7月に公開した、Appleによる「Sleep Mask」に関する特許申請を元にしています。まだ申請段階であり製品化されるかどうかは未定です。
もちろんAppleからは、この特許や新しいデバイスに関するアナウンスはありません。しかし、もし製品化したら「ちょっと欲しいかも?」と思わせる魅力があります。

ところで皆さんは、普段アイマスクを利用していますか?
私は飛行機での海外旅行の時にたまに使うぐらいで、あまり普段は利用していません。顔に何かを被せているという違和感が気になるタイプなので、どうしてもという場面しか使っていません。

しかし、周辺の光をシャットアウトすることで、安定した睡眠が得られるという人も多いようです。
ただのアイマスクでさえ愛用者が一定数いるのですから、これに各種センサーを搭載してスマート化するならば、かなり魅力的な製品になりそうです。

では「Sleep Mask」について、分かる範囲でご紹介していきましょう。

◯形状

申請書類に掲載されている製品の形状は、あくまで概略図に過ぎません。特許に必要な最低限の形状で描かれており、見たところ単純な長方形の形状となっています。
プロダクトデザインが施されれば、もう少し魅力的な外観になるのではないでしょうか。

縦横比1:3ぐらいの長方形の形状を、4つのエリアに分割した図が掲載されています。
上部エリアは各種センサーやバッテリーがパッケージ化されて搭載されています。顔を覆う部分は柔らかい構造で、鼻の位置に合わせたパットなどが配置されています。
左右には耳にかけるフックがありますが、その部分は二重構造になっており、耳全体をマスクの端が覆うようになっています。

目・耳・鼻まで、全体をカバーできるような構造を想定しているようです。
素材は「ファブリック」となっていますので、柔らかい布が使われるのではないでしょうか。少なくともVRゴーグルのような「ゴツイ」構造にはなっていないはずです。
寝る時に装着しても負担を感じず、顔の形状に合わせて柔軟に変形できるようになっています。

◯数々のセンサー類

スマートデバイスということで、「Sleep Mask」にはさまざまなセンサー類が搭載される予定です。
1つは、いびきをオーディオセンサー(マイク)で感知することができるようです。
感知したデータは、iPhoneなどへ保存した上で健康チェックの指標として分析できるようになるのでしょう。

面白いのは、ノイズキャンセリング用のマイクも搭載される可能性がある点です。
この「Sleep Mask」は耳までカバーしていますので、マイクで収集された周辺の雑音をノイズキャンセリング機能で低減し、安眠を実現できるようになりそうです。
高性能イヤホンのような機能が搭載されるかも知れません。

モーションセンサーや加速度センサーなどは、利用者がどのような姿勢をしているか、寝返りを打ったのか、それとも起き上がったのかを判断するために使われます。
また光センサーも搭載され、周辺の光を測定することができます。
さらにマスクの目の部分にはLEDが配置されており、周辺光に合わせた調整で入眠への誘導や無理なく起床することができるように、光をコントロールします。

デバイスへの操作を感知するための静電容量センサーや、タッチセンサーなども搭載されるでしょう。デバイスの簡単な操作なら直接「Sleep Mask」上で行い、複雑な設定や操作はiPhoneを利用して実行されるようになるでしょう。

他にも身体情報を収集する各種センサーが搭載される可能性があります。
眼球運動を検知するセンサーや血圧・心拍数・心電図などを測定するセンサー、血流速度を光学的に測定するフォトプレチスモグラフィーセンサー、脳波センサーなどが申請書には記述されています。
周辺環境のデータを取得する、温度センサーや湿度センサーなどにも言及があります。

これらの各種センサーはいずれも「搭載される可能性がある」ことが示唆されています。あくまで「可能性」であり、当然この中から取捨選択されて実際のデバイスになる訳です。
「全部盛り」だと、恐ろしい価格設定になりそうです。とは言えAppleならやりかねないのが怖いところですが、、、*注1

予想される「Sleep Mask」機能について

1)質の高い睡眠をアシストする

アイマスクの本来の機能である「光を遮る」はもちろん、耳まで覆う形状からスピーカーもしくは骨伝導方式で音楽を聞きながら眠る事ができるでしょう。
各種センサーで利用者の状況をモニタリングしながら、光や音量を調節しスムーズに入眠。その後の安定した質の高い睡眠をアシストしてくれます。

2)睡眠時の身体情報をモニタリング

Apple Watchが現在行っている睡眠時のモニタリングも、「Sleep Mask」が実行できるはずです。
腕に装着するApple Watchは、脈拍や血流酸素濃度などの測定には向いているかも知れませんが、眼球運動や顔の向きや呼吸などを測定するには「Sleep Mask」が適しているでしょう。
それぞれに補完しながら、身体情報を測定・記録・分析することで、より精度の高い睡眠時のモニタリングが可能になるはずです。

3)心地よい目覚めを導く

人間の睡眠には一定のサイクルがあり、比較的眠りの浅いタイミングが一番スッキリと目覚める事ができます。
予定した時刻に近く一番気持ちよく目覚められるタイミングで、「Sleep Mask」が起こしてくれるような仕組みが搭載されるでしょう。
毎朝目覚まし時計と格闘している人にとっては嬉しい機能になりそうです。

4)いびきや無呼吸症候群の防止・予防など

いびきや呼吸音を音声センサーで収集し、必要があれば刺激を与えて起こしたり、睡眠の程度をコントロールするなどの機能も期待できます。
万が一、重大な異常が発生した時はiPhoneと連携することで、緊急連絡先へ自動で通知し、ユーザーの生命を守る機能も重要でしょう。

特許の申請書類からは、このような具体的な機能や性能について、全てを読み取ることはできません。しかし搭載されているセンサー類やこれまでのApple製品の機能などを考慮すると、十分に考えられるものばかりです。

私は寝る時に体を縛るものを身につける事が苦手で、Apple Watchをつけたままにすることができずにいます。
慣れれば平気になるのかも知れませんが、長年の習慣というのはなかなか簡単に変えることができません。
また、音楽を聴きながら寝るためにAir Podsやヘッドフォンをつけることもありません。
昔はCDやラジオをかけっぱなしにしたりしてましたし、今でもiPhoneから音楽を流したまま眠ることはあります。
しかし、これも夜中に一度起きて消すことがほとんどで、結局面倒なひと手間をかけることになります。
その点「Sleep Mask」であれば、こんな面倒な手間をかけることなく、パートナーが近くにいても気にせず音楽を聞くことができそうです。

この「Sleep Mask」は、Appleデザインで製品化されるのであれば「ちょっと欲しいかも?」と久しぶりに感じられるデバイスです。
最近は新しい製品の噂が流れてきても「バージョンアップ」がほとんどで、かつてのようなワクワクするものにあまり出会えてませんでしたのでなおさらです。

スマートマスク分野で先行する製品

寡聞にして「スマートアイマスク」という分野が存在するものか?先行する製品がすでにあるのかを把握していませんでしたので、少し調べてみました。
その結果、確かに先行する製品はいくつか発売されているものの、特徴ある機能を絞り込んでいるものになっています。
また、Appleのように「ファブリック(布)」素材ではなく、ソフトスポンジや樹脂製のものがメインでした。

◯スノアサークル製「スマートアイマスク」 本体価格17,800円(Amazonでの価格)

「いびき防止ウェアラブルデバイス」と銘打ってあり、そこに機能が特化しているデバイスです。「スマートアイマスク」が商品名として使用されていますので、この分野の市場が拡大した時には、カテゴリー名に違う名称を考えないと混乱するかも知れません。

スノアサークル製「スマートアイマスク」は、「いびきを検知したら本体に搭載されているマイクロバイブレーションで迷走神経に働きかけをすることで、喉の筋肉を緊張させ軌道を確保、スムーズな呼吸に誘導する。」と説明されています。
つまり物理的に「ゆする」動作をすると考えられます。また、スマホアプリと連携し、いびきの回数などを記録することができます。

本体はスマートスポンジが素材ということですので、寝返りしたときやうつ伏せになった時はズレる可能性が高いと思われます。レビューにもそのような報告がいくつかあり、Amazonでの評価は星3でした。

◯「LUUMA」 本体価格18,480円(楽天での価格)

「LUUMA」は、睡眠のサポートをメインとしたデバイスです。脳波などの身体情報をリアルタイムで測定しながら、音楽を流すことで睡眠の状態をコントロールする機能に特化しています。
説明によると3つの特徴的な機能を持っています。

1)脳波に合わせた心地よい音楽を流すことで、入眠をサポートする機能
音楽は個人に合わせてAIが自動で作成。

2)睡眠のステージに合わせて、音楽のボリュームを自動調整する機能
眠り始めにはボリュームをだんだん絞り、起きる時に大きくする機能。

3)最も起きやすいタイミングで起こしてくれる「スマートウエイクアップ機能」
スッキリ起きることができるタイミングを判断し、アラームなどで起こす。

なお、イヤホンは付属していませんので、自分で用意する必要があります。
目の部分にはピンホールが空いているため、装着したまま視野は確保できるとのことです。
アイマスク部分のパーツは取り替え可能で、洗浄して利用できます。素材は直接肌に触れる内側部分には伸縮性スポンジ、外側には合成EVA樹脂・リネン生地が使われています。

こちらもデバイス自体が顔に合わせて変形するような造りではないので、「顔をデバイスに合わせる」必要がありそうです。
寝相のいい人じゃないと寝ているうちにずれてしまいそうなのは、スノアサークル製「スマートアイマスク」と同じです。

他にも調べればいくつか出てきますが、どれもAppleの特許申請内容に比べて機能が乏しく、またハード系の素材が使われていたりするため「結局ズレてくる」というものばかりでした。
もしAppleがこの分野で本当に画期的な製品を開発してくれるのであれば、欲しいという人も多いのではないでしょうか。もちろん、私もその一人になるでしょう。*注2

【まとめ】

今回は、Appleのスマートアイマスク「Sleep Mask」について紹介しました。
もし発売された場合、価格が気になるところです。記事内でピックアップした先行製品が2万円弱ですので、Appleが市場に投入するのであれば3万円~4万円は覚悟の範囲になるでしょう。
それどころか「グッチコラボデザイン12万円」なんて言う製品が出てきそうで、気が遠くなります。
できれば財布に優しい範囲の価格設定でお願いしたいところです。

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■参考文献
注1
Patently Apple “Apple Files for Second AirPods-Related ‘Sleep Mask’ Device Patent that’s Jammed with Biometric Health Sensors”
https://www.patentlyapple.com/2022/07/apple-files-for-second-airpods-related-sleep-mask-device-patent-thats-jammed-with-biometric-health-sensors.html

Real Sound 「Appleがスマートアイマスク「Sleep Mask」を開発か まったく新しいデバイスの特許を取得」
https://realsound.jp/tech/2022/08/post-1092150.html

Forbs 「アップルが睡眠を変える、超ハイテク「スリープマスク」の特許」
https://forbesjapan.com/articles/detail/49483

The Mac Observer “Apple Granted Patent for Sleep Mask Wearable Device”
https://www.macobserver.com/news/apple-granted-patent-for-sleep-mask-wearable-device/

注2
Amazon 「スノアサークルスマートアイマスク」
https://onl.tw/wm742Ap

楽天 「LUUNA」
https://item.rakuten.co.jp/sleeptracker/luuna/

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