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Revit 2023の新機能|最新バージョンとの違いからわかる、Revit 2023を今使うメリットとは

Revit 2023は、2022年4月にリリースされたBIMソフトウェアです。
オートデスクのソフトウェアは一年に一度更新されるため、現在は最新版のRevit 2025がリリースされています。(*1)(記事執筆時点2024年5月29日)

ソフトウェアは常に最新版のほうが良い…と思いがちですが、前バージョンにしかないメリットもあります。
そこで本記事では、Revit 2023から加わった新機能を中心に、Revit 2023をあえて今使うメリットについてご紹介します。

Revit 2023のダウンロード方法やインストール方法も解説していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと以下の3つのことがわかります

1.作業効率が上がる、Revit 2023の新機能
2.Revit 2023 とRevit 2024との違いからわかる、Revit 2023を使うメリット
3.Revit 2023のダウンロード・インストール方法

Revit 2023の新機能 便利機能

まずは、Revit 2023の新機能について見ていきましょう。
新機能の中でも、とくに普段の業務に役立つ便利機能についてご紹介します。

リモートワークが円滑になる「データ交換」機能

Revit には、クラウドに置いたモデルをプロジェクトメンバーが同時に編集できる「クラウドワークシェアリング」という機能があります。

Revit 2023ではさらに、Revit モデルの一部を小分けして共有できるようになりました。(*2)
この機能により、プロジェクトメンバーが大規模なRevit モデルにアクセスしなくても、小分けしたモデルにアクセスして作業できるようになりました。

3D モデルはデータが大きいため、お使いのPCによってはアクセスに時間がかかることもあります。
しかし、モデルの一部の「データ交換」ができる機能が追加されたことで、リモートワークがより円滑に進められるようになりました。

印刷ミスを減らせる「印刷順序のコントロール」

Revit 2023では、印刷順序のコントロールができるようになりました。(*3)
印刷したいビューとシートの印刷順序を、ブラウザ構成、シート番号のほか、手動でも設定できます。
一度作成した印刷順序は、書き出し設定として保存できるため、何度でも使うことができます。

ブラウザ構成で印刷すると、普段作業している画面構成のまま印刷できます。
手動設定では、必要なページのみ印刷できるので、うっかり図面をすべて印刷してしまうなどのミスも削減できるでしょう。

Revit 2023の新機能 解析機能の強化

BIMソフトウェアに欠かせない解析機能ですが、Revit 2023はさらに解析機能が強化されています。
ここからは、Revit 2023から強化された解析機能について見ていきましょう。

簡易モデルの自動作成ができる「BIMの構造解析モデリング」

Revit 2023では、構造解析モデルが自動的に作成できるようになりました。(*4)
この機能の追加により、物理モデルの作成時に、これまで自動的に作成されていた解析要素が、作成されなくなっています。

具体的には、構造解析モデリングとして、構造解析に利用するための簡易的なモデルが自動作成されます。
解析モデルと物理モデルは、それぞれ要素を接合して自動化できるため、面倒な修正を行う必要がありません。
また、物理要素から解析要素、解析要素から物理要素のどちらの自動化も可能となっています。

概念的な設計で確認できる「電気解析」

Revit 2023では、電気設計のための解析機能「電気解析」機能が追加されました。(*5)
電気解析機能を使うと、建物の電力要件の詳細が決まっていなくても、仮の概念的な設計で初期設備の設定を確認することができます。

電気解析は、電気解析用負荷と、コンセプト配電システムの二つの定義を設定することで実行できます。
Revit モデルのほかにも、DWGやPDFのデータも解析できるので、Revit 以外のデータがある場合も利用できます。

ただし、Revit 2023では電気解析の配電コンポーネントと負荷は3相のみの設定となっています。

Revit 2023 とRevit 2024との違いからわかる、Revit 2023のメリット

Revit 2023 から追加された新機能は、業務効率向上に役立つことがわかりました。
しかし、新しいバージョンと比較すると、どんなメリットがあるでしょうか。
ここからは、Revit 2023 の新バージョン、Revit 2024との違いを見ていきましょう。

Revit 2023はメモリが16GBあれば使える

Revit 2023 とRevit 2024の動作要件(バリューモデル)を比較すると、必要なメモリのスペックに違いがあります。
Revit 2024は必要なメモリが32GBとなっていますが、Revit 2023は16GBとなっています。(6)(7)

もし、お使いのPCがメモリ不足でRevit を使うことを諦めていた方は、Revit 2023なら使えるかもしれません。
下の項目でダウンロード方法をご紹介していますので、参考にしてみてください。

Revit 2023はインストール時にすべての日本語ファミリテンプレートが含まれる

Revit 2024では、インストール後に、日本語のファミリテンプレートが少ししか入っていないという現象がありました。(8) 日本語ファミリテンプレート数が大幅に減少した理由は、ライブラリを最低限にすることで、インストール時のスピードを改善するためとされています。(9)
インストール時にダウンロードされなかった残りの日本語ファミリテンプレートは、追加インストールを行うことでダウンロードできます。

対して、Revit 2023はダウンロード時にすべての日本語ファミリテンプレートが含まれています。
インストール後の追加インストールが不要なため、少しでも早く進めたい方におすすめです。

Revit 2023のインストール方法

Revit 2023をあえて今使うメリットについて、把握していただけましたでしょうか?
ここからは、Revit 2023のインストール方法について見ていきましょう。
すでにRevit をお使いの方と、まだRevit をインストールしていない方、それぞれのケースに分けてご紹介します。

Revit 2023インストール方法(すでにRevit を使っている場合)

すでにRevit をお使いの方は、オートデスクの前バージョン使用特典を利用しましょう。(*10)
前バージョン使用特典を使うと、お使いのバージョンの3つ前のバージョンまでダウンロードすることができます。

Revit 2024を使っている場合、現在お支払い中のサブスクリプションの料金内で、Revit 2023をダウンロードすることができます。
Revit のダウンロードページから、ダウンロードのバージョンが選択できるので、そこでRevit 2023を選びましょう。

Revit 2023インストール方法(まだRevit を使っていない場合)

まだRevit を使っていない方は、Revit の公式サイトから購入に進んで、最新版を購入しましょう。
最新版を購入したあとは、前バージョン使用特典を利用することができます。

最新版のRevit 2025なら、Revit 2022、Revit 2023、Revit 2024がダウンロードできます。
ダウンロードの前に動作要件を確認して、インストールしましょう。

Revit 2023の更新プログラムをダウンロードしよう

Revit 2023の更新プログラムは、最新版が2024年4月23日にリリースされています。(*11)
すでにRevit 2023をお使いの方も、更新プログラムをインストールしましょう。

更新プログラムには、これまでの更新プログラム内の内容がすべて含まれているため、今までインストールしたことがなかった方も、最新版のみのインストールでかまいません。

Revit 2023の最新版の更新プログラムでは、製図ビューでのコピー・貼り付けの安定性や、API要素が正しくハイライト表示されない問題などが修正されています。(*12)
サブスクリプションを購入している方はすぐにダウンロードできるので、ぜひ更新しておきましょう。

まとめ

Revit 2023には、リモートワークが円滑になる「データ交換」機能や、概念的な設計で電気解析ができる「電気解析」機能が加わりました。
また、新バージョンからは、インストール時にダウンロードされる日本語ファミリテンプレートが最小限となっていますが、Revit 2023ではすべて含まれています。
オートデスクでは3つ前のバージョンまで使える特典があるので、新バージョンのサブスクリプションを購入していれば、現在の料金内でRevit 2023がダウンロードできます。
Revit 2023は更新プログラムのリリースが続いているため、お使いの方は最新版の更新プログラムをダウンロードしておきましょう。

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◆参考URL

*1 Technology Perspective from Japan『Revit 2025 リリースのご案内』

https://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2024/04/revit-2025-release-announcement.html

*2 Technology Perspective from Japan『Autodesk Revit 2023 の新機能 ~ その1』

https://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2022/04/new-features-on-revit-2023-part1.html

*3 ヘルプのホームページ Revit 2023『印刷順序をコントロールする (2023 の新機能)』

https://help.autodesk.com/view/RVT/2023/JPN/?guid=GUID-6614CF42-3BA1-420F-9305-2988B3F4F956

*4 Technology Perspective from Japan『Autodesk Revit 2023 の新機能 ~ その5』

https://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2022/05/new-features-on-revit-2023-part5.html

*5 Autodesk サポート ヘルプのホームページ『電気解析 (お試しください)』

https://help.autodesk.com/view/RVT/2025/JPN/?guid=GUID-06578640-D836-4A96-8349-FAE5829F0F68

*6 Autodesk Support『Revit 2023 製品の動作環境』

https://www.autodesk.co.jp/support/technical/article/caas/sfdcarticles/sfdcarticles/JPN/System-requirements-for-Autodesk-Revit-2023-products.html

*7 Autodesk Support『Revit 2024 製品の動作環境』

https://www.autodesk.co.jp/support/technical/article/caas/sfdcarticles/sfdcarticles/JPN/System-requirements-for-Revit-2024-products.html

*8 Technology Perspective from Japan『Revit 2024 新機能 ~ その1』

https://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2023/04/new-features-on-revit-2024-part1.html

*9 Technology Perspective from Japan『Revit 2024 新機能 ~ その4』

https://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2023/04/new-features-on-revit-2024-part4.html

*10 Autodesk サポート『使用可能な製品バージョン』

https://www.autodesk.co.jp/support/account/manage/versions/previous-versions

*11 ヘルプのホームページ Revit 2023『Revit 2023 の更新プログラム』

https://help.autodesk.com/view/RVT/2023/JPN/?guid=RevitReleaseNotes_2023updates_html

*12 ヘルプのホームページ Revit 2023『2023.1.4 Update』

https://help.autodesk.com/view/RVT/2023/JPN/?guid=RevitReleaseNotes_2023updates_2023_1_4_html

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