【真実を見る目】Google画像検索にファクトチェック機能


毎日、いや毎ミリ秒さまざまなメディアから膨大なニュースが流れてくる情報社会。
2020年の現在は、メディアのニュースサイトも個人も多量の情報を発信するようになりました。
そんな情報の海の中で、発信者たちは衝撃的な画像や動画をトップにつけてユーザーの視聴を誘うようになりました。
しかしそこには「フェイクニュース」「デマ情報」という穴が潜んでいます。
今回は、そうしたフェイク情報を見抜くためのツールとして使えるGoogleの「ファクトチェック機能」について解説します。

目次
・フェイクニュースとは
・ファクトチェックとは
・Google画像検索で行うファクトチェック

フェイクニュースとは?

視聴者を欺くフェイクニュース

昨今テレビのニュースやワイドショーでも聞くようになった「フェイクニュース」という言葉、直訳すれば「偽の情報」です。
その内容は実は幅広く、悪気のない冗談としてのエンターテイメント的ニュースから、センセーショナルに視聴者をあおるようなデマ情報、でっちあげたゴシップや陰謀論、真実を伝えているとはいいがたいプロパガンダ等さまざまなものが含まれます。

こうしたフェイクニュースが昨今話題になっているのは、これらの情報が多くの視聴者の間に拡散した結果、現実社会において負の影響をもたらすことがあるためです。

猛獣が街に!? というフェイクニュースの例

フェイクニュースで有名なのは、2016年の熊本地震の折に、「地震で動物園からライオンが逃げ出した」というSNS投稿です。
地震が起きた直後にTwitter上に投稿された、ライオンが鎖や人間の付き添いなく自由に街中を歩く様子の写真。
この写真は衝撃的であったためすぐにネット上に拡散し、熊本市内の動物園に問い合わせの電話が殺到しました。
なお、熊本市動植物園は動物の脱走が無かった旨を公式サイトで発表しています。(*1)
この投稿者は、動物園の業務妨害を行ったとして後に熊本県警に逮捕され、災害時デマの流布によって逮捕された国内最初の例となっています。

ファクトチェックとは?

こうした衝撃的な画像を伴うフェイクニュースに踊らされず、冷静に見極めることがわたしたち視聴者に求められています。
情報の出どころを確かめ、その情報が虚偽かどうかを確認することを「ファクトチェック」といいます。
ファクトチェックに必要な要素は以下が挙げられます。
・その画像は本物か(CGや合成等で作られたものでないか)
・本物でも意図が曲げられていないか(一部だけ切り取ったものなどでないか、全く別の説明を付けられていないか)

ライオンの例では、上記2点目のように、写真自体は本物だが熊本で撮られた写真ではないと、朝日新聞社運営の深堀取材を行うwithnewsサイトで評価されています。(*2)

では、わたしたち視聴者がファクトチェックを行うためには具体的にどうすればいいのでしょうか。

ニュースを見極める

例えば、テレビや新聞のニュース報道では、記者や編集部が取材を通して事実の確認を行っています。
インターネットニュースでも、きちんと発信側でファクトチェックを行っているメディアももちろんたくさんあります。
一視聴者にとってはそうした「発信側を見極める」というのが一つの手段となります。

公的機関、メジャーな報道機関、そのトピックに関する専門団体の出す情報があからさまな嘘という可能性は低いでしょう。
個人発信の場合は、その人が普段どんな情報を出しているのか、何に詳しい人なのかのバックグラウンドを知ることも大切です。

また、拡散されて流れてきたニュースの一番発端はどこなのか(「ソース」と言われます)を確かめることも大事です。

Google画像検索のファクトチェック機能とは

そうはいっても、たくさんのニュース一つ一つをわたしたち個人が全てファクトチェックできるわけではありません。
あまりに数が多すぎます。

ライオンのデマは「危ないことを知らせてあげたい」という善意の人々によっても拡散されています。
インパクトがあればあるほど「速く知らせなければ」という気持ちもわいてくるでしょう。

フェイクニュース発端の問題が起こるたび、こうした現象が起こらないように、「メディア側でも仕組みとしてフェイクニュース拡散を防ぐ」ということが求められています。

世界中で最も利用されている検索サイトGoogleには、実は検索結果にファクトチェックがなされているかどうかを表示する機能がついています。

もともと、Google検索とニュース検索機能にはファクトチェックが行われた場合にそのラベルを表示する機能がありました。
しかし、昨今のインパクトのある画像によるデマ拡散を防ぐため、新たに画像検索結果に対してもファクトチェック表示を行う機能が2020年6月にリリースされました。

画像に対するファクトチェックはどうやって行っているのか

Google画像検索のファクトチェックは、Googleが画像一つ一つをチェックしているのではなく、外部団体のファクトチェック結果をラベル表示するという機能です。
その外部団体も、どの団体でもできるわけではなくGoogleの定める基準を満たした、権威ある団体に限られています。

仕組みとしては「ClaimReview」と呼ばれる構造化されたデータを使っており、その中でファクトチェックを行った対象とファクトチェック結果のページをリンクさせておくことができます。
それによって対象の画像が検索されたときに、ファクトチェック評価内容のページが一緒に表示されるようにできるというものです。
ただし、検索結果の順位は通常の検索と同じアルゴリズムであるため、ファクトチェック結果のページが必ず表示されるわけではありません。

画像に対するファクトチェックの見方

まだファクトチェックラベルがついている画像は少ないのが現状ですが、Google画像検索でのファクトチェックラベルは以下のように表示されます。
・検索結果画面上
サムネイルに「ファクト チェック」または「Fact check」のラベルがついている
ファクトチェックを行ったドメインの名前
・検索結果から画像を選択したとき
ファクトチェックを行ったサイト運営者の名前
申し立て内容
サイト運営者によるファクトチェックの評価

(画像出展:Google *3)

この画像の場合は、「sharks swimming in street Houston」というワードで検索したときのものです。

ファクトチェック結果の見方は以下です。

左画面は、大雨による洪水の後にヒューストンの道路をサメが泳いでいたという画像検索結果が表示されています。
左画面右側にpolitifact.comがファクトチェックを行ったラベルのついたサムネイルがあります。

なお、このPolitiFactというのは、主にアメリカ国内の政治的声明について検証をしている団体です。(4)
この画像を選択すると右側の画面になり、ファクトチェック内容が表示されます。
ちなみにファクトチェック評価の「Pants on Fire」というのは、PolitiFactが行ったチェック結果で、団体は以下の6段階での評価を行っています。(
5)
― True
(正確な情報)
― Mostly Trus
(正確な情報だが補足の説明が必要)
― Half True
(部分的に正確だが重要な部分の不足や文脈のズレ有り)
― Mostly False
(正確な情報も含むが文意の重要な部分が無視されている)
― False
(不正確な情報)
― Pants on fire
(不正確かつとんでもない)

つまり「道路をサメが泳いでいる」というのはとんでもなく嘘であるという評価です。
(これはPolitiFactが行ったファクトチェックですので、他のドメインが行った評価がこの表記と全く同じになるとは限りません。)
PolitiFactによれば、表示されている海を泳ぐサメ画像が加工されて作られた画像のようです。

こうしたファクトチェック結果表示が広まり浸透していけば、とんでもないデマも拡散されにくくなるかもしれません。
それまでは、わたしたち視聴者が気を付けて真実を見極める目を持ち、日ごろからファクトチェックを意識することが重要となるでしょう。

記事内の情報は、すべて2020年8月21日時点のものです。

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参考リンク
(*1) 熊本市動植物園 園からのお知らせ
http://www.ezooko.jp/kiji/pub/detail.aspx?c_id=3&id=329&pg=9

(*2) withnews 熊本地震のライオンデマ、画像をたどったら南アフリカに撮影者がいた
https://withnews.jp/article/f0181108000qq000000000000000W0al10101qq000018248A

(*3) Google [Bringing fact check information to Google Images] https://www.blog.google/products/search/bringing-fact-check-information-google-images

(*4) Politi Fact
https://www.politifact.com/

(*5) Politi Fact Truth-O-Meter
https://www.politifact.com/article/2018/feb/12/principles-truth-o-meter-politifacts-methodology-i/#Truth-O-Meter%20ratings

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